鳩時計

鳩時計 修理

鳩時計は、他の時計とは違った特徴を持っているように感じます。クロックの修理士として様々な時計をお預かりしている経験から、そう感じます。

 その特徴とは、愛着を持たれる度合いが一際強いということです。クロックは、生活を共にしている機械が、チクタクチクタクと心臓の鼓動のように時を刻むためか、止まると悲しまれる方が多いのですが、鳩時計の場合かわいらしい鳩が鳴かなくなるので、機械としてのクロックからさらに進んで、感情的に生き物に近くなるからではないかと考えています。

 機能について記しますと、1時間ごとに鳩が扉から顔を出し、ポッポ―と時の数だけ鳴くものが基本的なタイプです。

 この基本的なタイプに、おもりをもう一つ増やして、ポッポーという鳩の鳴き声の後に、オルゴールがなるタイプのものがあります。このタイプは、オルゴールが鳴っている間に、同時に、飼い犬が跳ねる、人形が踊る、きこりが巻きを割る、水車が回るといったかわいらしい動きがついています。