時計の種類

ボンボン時計

時打ち (ビンバン打ち いわゆるボンボン時計、柱時計)

 

一時間ごとに時間の数だけ鐘(棒鈴:ぼうりん)を打ちます。

また、毎正時には時間の数だけ打ち、さらに各時間の30分に一回鐘を打つものも多いです。

 見分け方は、ゼンマイを巻くカギ(巻きカギ)を差し込む穴が2個あります。これは、時計を動かすためのゼンマイと、時を打つ仕掛けを動かすゼンマイの2つあるからです。

 写真のように置時計にも掛時計にも見られる機構です。ゼンマイ式掛時計の大部分は、時打ちの機械が組み込まれています。 

 

チャイム 修理

チャイム

 

 見分け方は、巻きカギを差し込む穴が3つあることです。これは(1)ウェストミンスターの音色の鐘を打つ機構、(2)1時間ごとに時間の数だけ鐘を打つ機構、(3)時計の機構、以上の3つの機構を動かすために3個のゼンマイが使われているからです。

 この時計の動きをもう少し詳しく書きます。

 まず、ウェストミンスターの音色の鐘は、15分ごとに打ちます。毎時間、15分、30分、45分、正時に鐘を打ち、正時には、ウェストミンスターの鐘を打った後に、ボンボン時計のように時の数だけ鐘を打ちます。

 また、15分では1小節、30分では2小節というように15分毎に1小節づつ、打つ曲が伸びてゆき、正時では4小節分の曲を打った後に時の数を打ちます。ですから、慣れてくると文字盤を見なくてもウェストミンスターの音色で15分間隔で時間がわかります。

 チャイムと呼ばれる機械は、置時計、掛時計、ホールクロックといった様々な形態の時計に組み込まれています。特にホールクロックはほとんどがこのタイプです。

 様々な機能が追加されることが多いのも、この機械の特徴で、ウェストミンスターの他に、2曲追加され、合計3曲の中から切り替えレバーで選曲できるものを始めとして、3曲の音色が時間とともに切り替わる機構や、夜10時15分から朝7時までならないナイトサイレント機構などが追加された時計もあります。

 ホールクロックの中には、音色をよくするために1メートルを超えるパイプを打つものがあります。

 この機械は、一般的な鐘を打つ時計のハンマー(鐘木:しゅもく)の動作方向を、傘歯車を使って90度ずらすことによってパイプを打つ仕組みになっています。

 

キャリッジクロック

 

 日本では、枕時計と呼ばれることもあります。写真のように、4面がガラス張りになっており、天板にもガラスが使われています。直方体型のものや楕円の円柱状のものがあります。

 機能は、時計だけのものと、毎正時に時の数だけ鐘を打ち、各時間の30分に1回鐘を打つものがあります。

 また、その鐘を打つ機能に加えて、

船舶時計 

船舶時計

 

3交代制で働く船員のために、4時間を1周期にした時計です。1時にタン、タンと1セットの連続音が鳴ります。この正時になる音は、4時までは規則的に1時間ごとに1回づつ増えます。

 4時間が1周期なので、5時には、1時と同様に1回の連続音、8時まで1回ずつ連続音が伸びていきます。3周期目に当たる9時から12時までも同様です。

 正時の音がタン、タン(キン、コン)という連続音であるのは30分の音と区別するためで、1時30分には、タン、タンという連続音の後にタンと単音が鳴ります。2時半だとタンタン、タンタン、タンとなります。

 文章だけでお分かりいただけたかどうかわかりませんが、できるだけわかりやすい言葉を考えて、思いつき次第更新するように努めていきたいと考えています。

 

 

ホールウロック 修理
ホールクロック

ホールクロックとはおじいさんの時計に歌われているような時計というのが最もわかりやすいと思います。ホテル、ゴルフ場、学校といった大勢の人が集まる建物ののロビーなどの置かれます。機能的には、大半がチャイムの時計とほぼ同じです。

 逆に大きな特徴は、動力源におもりを使っていることです。背が高いのでおもりが下りるスペースが十分にあります(おもりを下すスペースの関係でムーブメントが高い位置に来ているともいえます。一週間で上から下までおります。) 。